久米島ホタルの会だより

久米島ホタル館と久米島ホタルの会では、3年前から、年に一度、

仲里中学校からの依頼を受け、1年生の総合学習を利用して、

久米島の自然や現状を知る為の環境学習を行なっています。



人気ブログランキングへ

朝8時15分から開始し、



午後12時前までの半日間、学校車3台に分乗して

普段は見ることの無い、久米島の不法投棄現場や、







赤土の流出している豊かな森林を望む、源流の農耕作地



汚れ対策が遅れている川と、ようやく進み始めた川、







対策を始めている農耕地の様子を案内しながら、









中学生になった子ども達に

『こうした現状に立ち向かう事ができなければ、久米島の未来は、どうなる？』と、

一生懸命に問いかけながら、移動していきます。





そして、この日は、グローバルスポーツの皆さんが、

ボランティア作業をしてくれているカンジンダム水路作業を、中学生の皆さんにも

体験学習として、参加していただきました。



しかし、こうした作業に慣れていない子ども達は、「これ、持っていってくれる。」と、

グローバルのお兄さん、お姉さんに声をかけられても、最初は全く動けない状態です。





中学生達は、草刈りは経験していても、

泥だらけになる作業を全く体験したことがなかったのかもしれません。





もちろん、クローバルの皆さんにとっても、カンジンダムの作業は、初めての作業です。

でも、館長からのレクチャーを受け、目的を明確にし、

この作業が、本当に大切で必要な作業であることを自覚しています。



「きたない」「いやだ」といった気持ちが、踏み出す一歩を留めるかもしれません。

その抵抗感は、普段の柔軟な身体や思考まで堅くしてしまいます。

しかし、”理解”は、感情をコントロールし、思考を変え、行動を助けてくれるのです。







途中、他の子の邪魔ばかりしている男子生徒を、引き連れて、

グローバルの皆さんの作業風景を見てもらいながら、一生懸命作業をしてくれている姿や

一緒に汗を流し、黙々と働くことの大切さを、

まるで、松岡修三が乗り移ったように熱く、語ってしまいましたが、



数分後、作業に戻ったその男子生徒の顔には、少しだけ、戸惑いはあるものの、

先ほどまでの怒りの表情や不貞腐れた影も消えていました。







本当に”理解”してもらうことの大切さは、大人もこどもも同じです。









終了間際の中学生達は、要領を得て、きびきび働く子もいれば、

一所懸命やっているように見えても、やはりぼぉ～と、している子、

ふざけてばかりいる子もいましたが、私達は、この日一日の体験で、

子ども達に劇的な変化が起きるとは考えてはいません。

それでも、中学生達にとって、久米島の自然の”痛み”を知る事や



グローバルスポーツの皆さんから発せられる、目的を持った人として求められ、

理解し行動する事、集中し真剣に取り組む姿勢に触れた事には、



とても良い社会体験・環境学習になったと、確信を持っています。



仲里中学校１年生の皆さん、引率の先生方、今日は本当にありがとうございました。

わずかな時間でしたが、私たちの活動の想いに触れていただけた事と、

何よりも、皆さんの笑顔に、心から感謝しています。

これからも、この島の未来に、地球の未来に、希望を持って、

共に生きていきましょうね。

人気ブログランキングへ